腫瘍科 / 専門医の説明

獣医腫瘍科認定医とは、日本獣医がん学会が定めた動物のがん診療における専門的知識や診断、治療能力を有する獣医師のことです。腫瘍科認定医には1種と2種、二つの資格があります。1種認定医になるためにはまず2種資格を取得し、その後行われる2回の診断・治療についての筆記・口述試験に優秀な成績を収め合格しなければなりません。

がんの治療には、腫瘍に対する手術・抗がん剤・放射線治療などより専門的な知識が必要です。さらにがんは体のどこにでも発生してしまうため、一般的な内科・外科学だけでなく血液学や脳神経学、病理学など様々な分野に習熟しなければなりません。そのため認定医にはがんに対する深い知識と幅広い一般臨床獣医学の両方が求められ、資格取得は大変難しい物になっています。

実際に、1種認定医の資格を持つ獣医師は全国でも42名(2017年5月現在)しかいません。日本でワンちゃんやネコちゃんを診察する獣医師が約1万5千名、獣医がん学会に所属している獣医師が2千名以上いることを考えると、動物たちのがん診療にとって貴重な存在で、大きな役割を担っていると言えます。

2008年
日本大学獣医学科卒業(獣医外科学研究室)
2008年
日本大学動物病院 全科研修医
2010年
日本大学動物病院 外科専科研修医
2012年〜
茶屋ヶ坂動物病院
2013年〜
名古屋大学大学院医学系研究科 大学院研究生
2014年
日本獣医がん学会認定医2種取得
2015年〜
茶屋ヶ坂動物病院 医局長
2017年
日本獣医がん学会認定医1種取得

私は学生時代、獣医外科学研究室に所属し、動物達の痛みの治療に関する研究に携わりながら毎日のように大学付属病院に出入りし、診療の手伝いをしていました。その過程で動物たちの命を救う臨床獣医師に憧れを持つようになりました。

獣医師免許を取得後、2008年から2012年までの4年間、日本大学動物病院に勤務いたしました。大学病院での勤務は重症な症例が多く、腫瘍科や外科、内科など様々な診療科目をまわることで毎日が本当に忙しく大変なものでした。その一方で、最先端獣医療を学び、数多くの動物達と飼い主様を担当できたことが今の礎となっています。また、今でも相談できる尊敬する恩師達や志の高い同僚と過ごした時間はかけがえのない貴重な経験であり、獣医師として大きく成長できました。

研修修了後の2012年に茶屋ヶ坂動物病院に移り、一次診療の重要さと循環器内科・心臓血管外科を学ぶとともに、大学時代に培った腫瘍学を磨いてまいりました。当院には予防のワクチン接種から、他院では治療が難しい重症な動物達まで多くの患者様が来院します。忙しい診療の中で、腫瘍学や心臓病学、外科学、麻酔学など様々な分野を勉強し幅広い分野に対応できる獣医師を目指して参りました。そのかいあって2014年に獣医腫瘍科認定医2種を、2017年に1種資格を取得することができました。

認定医を取得しましたが、資格があることではなく、動物達を思いやりご家族に信頼いただける診察こそが安心できる医療と考えています。その過程で、今まで培ったホームドクターから高度医療までの経験と知識を皆様に還元できれば幸いです。大切なご家族である動物達のため、一緒に最適な治療を考えていきましょう。

治療方針として心がけていること

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動物たちとご家族を思いやった安心できる診察・治療を目指します。

近年、高齢まで元気に過ごす一方で悪性腫瘍にかかってしまう動物たちが増えています。ガンを克服するために無駄のない検査と、適切で質の高い治療を行うことで飼い主様と、大切なご家族である動物達の不安を少しでも取り除けるよう最善の獣医療に努めてまいります。

わかりやすく丁寧な説明を心がけています。

どんな病気もですが、特に「がん」の診断・治療過程には難しい専門用語が多く存在します。さらに、どんな場所にも病気が発生し、治療の選択肢もたくさんあります。動物たちの反応も様々であることから、飼い主様が混乱されてしまうことも多々あります。なるべくわかりやすく、皆さんにご理解いただけるよう丁寧な説明を心がけています。また難しい選択に迫られる場合、時間をかけ深く考えることが大切になりますので、飼い主様がご納得できるよう十分にご説明させて頂きます。

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どんな悩みでもご相談下さい。

大切な動物達が「がん」と告知を受けたとき、ご家族である皆さんが大きな衝撃を受け、動揺するのは当然のことです。治るのか?余命は?治療のリスクは?インターネットなどで簡単に知識が得られる一方、不確かな情報により混乱してしまうことも少なくありません。それに加え通院や費用の制限など現実的な問題も存在します。ご家族のご要望・お考えに可能な限り寄り添った形で検査・診断・治療を進めますので、病気のこと、治療方針のこと、どんなことでもご遠慮なくご相談下さい。

最新の知識・技術を導入していきます。

獣医療は日々進歩しています。新しい治療の考え方や新薬の登場で数年前には対応が難しかったものが、より良い時間を長く、中には完治を目指せるガンも増えています。「最新治療」=「最高の治療」ではありませんが、治療の選択肢が増えることはいいことで、何らかの形で力になるはずです。積極的な学会参加・発表と論文調査を通じ、有効な治療を取り入れていきます。

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ご家族毎に最適な治療を一緒に考えていきましょう。

その子の置かれた状況やご家族の考え方で「ガン」の治療方法は変わります。残念ながら私たち人間に、動物達の気持ちを完璧に汲み取ることはできません。「本当にこの選択が正しいのかな」と思うことは少なからずあると思います。何が正解や間違いではなく、大切な家族のために、病気と向き合い、悩んで出した選択に意味があるのではないでしょうか。その結果、一緒に過ごす時間がより良いものになるのならなおさらです。それぞれの動物達、ご家族に応じた解決策を一緒に考えていきましょう。

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