寒い季節に多くなる猫ちゃんの「尿路系の病気」のお話。
以前にも何回かお話しましたが、猫ちゃんには尿路系の病気が大変多く、腎不全という病気は猫の国民病といっても過言ではありません。
さらに特に寒い冬はお水を飲む量が少なくなってくるのでおしっこが濃くなり、膀胱や尿道のトラブルが多くなります。
今日だけでもすでに3件も腎不全の猫ちゃんを診察しました。
「尿路系」とは?
①おしっこ:お腹の背中側の左右に一つずつある腎臓で、血液をろ過して作られます。
②不必要な成分をたくさん含んだ尿は、腎臓から尿管という細いくだを通って膀胱に運ばれます。
③運ばれた尿は膀胱にいったんとどまり、たまっていきます。おしっこを我慢して膀胱がパンパンなどとよく言いますよね、膀胱は風船のように膨らむ臓器なのでたくさんの尿をためることができます。
④ある程度まで尿がたまり動物がおしっこをしようと思った時、膀胱はぎゅっと収縮して尿は尿道を伝い体の外へ排泄されます。
この腎臓から尿道までを「尿路系」といいます。
おしっこを作るのは生きていく上でとても大事なことで、機能が損なわれてしまうといろいろな面で体調を崩してしまいます。
昔から肝腎(心)かなめって言いますもんね。
人間も健康診断を受けるとき尿検査必ずやりますよね。それだけ大事なことなのです。
病院で最近貼り出したポスターです。尿検査、実は動物でも重要なんです!